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SOLANA · 1分で読めます

Solanaを匿名で使う方法

Solanaは高速ですが、作成されるアカウントはすべて公開されています。このガイドでは、トークンアカウント、レント、手数料支払者がどのようにウォレット同士を結び付けるのかを説明し、プライベートなSOLウォレットの最初の送金から最後の送金までの流れを順に解説します。

左側の古いウォレットから伸びる点線のつながりが、棒が離れて浮かぶSolanaのマークに届く手前で断ち切られている

Solanaは高速です。ブロックはおよそ400ミリ秒ごとに生成され、手数料は1円にも満たない額です。活発なウォレットなら1日に数百件のトランザクションに署名することもあります。しかし、この速さが活動を追いにくくするわけではありません。署名、トークンアカウント、レントの支払いはすべて公開台帳に記録され、エクスプローラーが数秒以内にインデックス化します。Solanaを匿名で使うには、まずSolanaウォレットの仕組みを理解し、そのうえでどの部分を他人に結び付けられてもよいかを自分で決める必要があります。

Solanaを匿名で使うことにまつわる誤解

Solanaを匿名で使おうとする人の多くは、一見もっともらしいものの実際には成り立たない思い込みに頼っています。

誤解:速さのおかげで取引は追跡しにくい

承認が速いということは、記録が表示されるまでの時間が短いというだけです。インデクサーはスロットが届くたびにすべて処理します。03:14:07に行った取引は、03:14:08には正確な金額、処理したプログラム、関係したすべてのアカウントとともに検索できる状態になります。

誤解:新しいアドレスを作れば十分

新しいキーペアには過去の履歴がありません。ただし、その状態が続くのは最初の着金までです。そのアドレスを有効化するSOLがすでに使っているウォレットから届けば、新しいアドレスはたった1ホップであなたの身元を引き継ぎます。

誤解:トークンはウォレットの中にある

Solanaでは、トークンは個別のトークンアカウントに保管されます。各トークンアカウントには、所有者としてあなたのメインアドレスが記録されています。トークンアカウントのアドレスは公開鍵とトークンのミントから誰でも計算できるため、アドレスが1つ知られるだけでポートフォリオ全体が明らかになります。

誤解:ウォレットを接続しても何も漏れない

サイトで「Connect」を押した時点で、何かに署名する前から公開鍵がそのサイトに渡ります。サイト本体、その分析スクリプト、ログを受け取る提携先は、そのアドレスをあなたのIPアドレスと紐付けられるようになります。ブラウザのフィンガープリントや訪問時刻も一緒に記録されます。

Solanaウォレットの構造

構成要素を知っておくと、プライバシーに関する判断がしやすくなります。技術的なモデルについてはSolanaのアカウントに関するドキュメントで詳しく解説されています。

アカウントの種類保持するもの所有者にたどり着く経路
システムアカウント(あなたのアドレス)SOLと署名する権限公開鍵そのもの
関連トークンアカウントUSDCなど1種類のトークンアドレスとミントから導出され、所有者欄にあなたのアドレスが表示される
ステークアカウントバリデーターに委任されたSOLステーク権限者と引き出し権限者を記録
NFTトークンアカウントコレクティブル1点通常のトークンアカウントと同じ所有者情報
ドメイン名レコード.sol形式の読みやすい名前名前をアドレスに直接対応付ける

プライバシーの観点で特に重要なのは次の2点です。

レント。 新しいアカウントは存続するために少額のSOLを保持する必要があり、トークンアカウントの場合は約0.002 SOLです。このレントを支払った人は、アカウントを作成するトランザクションに記録されます。

手数料支払者(フィーペイヤー)。 トランザクションでは署名者の1人が手数料支払者として指定されます。これは資金を所有するウォレットである必要はありません。この柔軟性はアプリにとって便利ですが、あるウォレットが別のウォレットの手数料を気付かれないうちに肩代わりし、消えないつながりを残すことにもなります。仕組みは手数料に関するドキュメントで説明されています。

取引所からの出金はウォレットを本名に結び付ける

多くのSOLは、本人確認済みの取引所アカウントから始まります。そのアカウントには氏名、身分証明書、銀行口座の情報が登録されています。SOLをウォレットへ出金すると、取引所は送付先アドレスを記録します。送金自体も公開されており、分析会社が以前からラベルを付けているホットウォレットから送られます。

その瞬間から、受け取ったアドレスは、取引所の記録を見られる人にとってあなたと結び付いたものになります。その後そこから別のウォレットへ送るものはすべて、1ホップずつそのつながりを先へ運んでいきます。

取引所からの出金で他の努力を台無しにしないためのルールをいくつか挙げます。

  • 出金先アドレスは公開されているものとして扱う。 本名と結び付いても構わない用途だけに使いましょう。
  • プライベートなウォレットに直接出金しない。 取引所と紐付いたアドレスと、プライバシーを保ちたいウォレットの間には、ミキシングの段階を挟みましょう。
  • 逆方向に資金を送らない。 プライベートなウォレットから取引所と紐付いたアドレスへ送金すれば、同じように両者が強く結び付きます。

プライベートなSolanaウォレットのライフサイクル

Solanaでのプライバシーは、ライフサイクルとして捉えると管理しやすくなります。ウォレットは作成され、資金を受け取り、使われ、最後に役目を終えます。それぞれの段階に固有の落とし穴があります。

作成する

ウォレットはオフラインか、信頼できるデバイス上で生成します。1つのシードフレーズから、異なる導出パスで多数のアカウントを作れます。オンチェーンではそれらに共通点はないため、トランザクションで結び付けない限り、1つのシードで複数のプライベートウォレットを運用しても問題ありません。

プライベート用途ではバニティアドレスは避けましょう。イニシャルや覚えやすい単語で始まるウォレットは、送金の一覧の中で簡単に見分けられてしまいます。

資金を入れる

最初に届くSOLがウォレットの履歴を決めます。しかも、そのSOLは手数料だけでなく、保有するトークンごとに必要なレントもまかなう必要があります。USDCを受け取ってもSOLを持たないウォレットはそれを動かせず、つい既知のアドレスから「補充」したくなります。

最初の送金で、手数料と、開く予定のすべてのトークンアカウントのレントをまかなえるだけのSOLを送りましょう。そのSOLは、他のウォレットと共通の履歴を持たない出どころから来るようにしてください。Solanaミキサーからの払い出しとして受け取る方法がこれに適しています。過去の活動がまったくないキーペアに、ごく普通のSOLとして届くからです。

既知のウォレットをプライベートなウォレットの手数料支払者にするのは、たとえ1回でもやめましょう。

使う

日常的な利用こそ最も多くの痕跡を残します。いくつかの習慣で痕跡を抑えられます。

  • 接続は最小限に。 アドレスを見たサイトはそれを保存できます。一度だけ試すアプリには別のウォレットを用意しましょう。
  • メモは空欄に。 メモプログラムはテキストを台帳に永久に書き込みます。請求書番号やユーザー名のようなメモは、送金を特定の人物に結び付けます。
  • リズムを変える。 毎日同じ時刻に同じトークンを取引すると、アドレスを変えても残るパターンが生まれます。
  • 金額に注意する。 あるウォレットから37.5 SOLを出し、1分後に別のウォレットへ37.5 SOLを入れれば、直接送金したのと同じくらい明確に両者が結び付きます。

役目を終えさせる

トークンアカウントを閉じると、そのレントはSOLとして、クローズ用トランザクションで指定したアドレスに戻ります。ウォレットアプリは通常、所有者に返します。プライベートなウォレットのアカウントを閉じる際に返金先をメインウォレットにすれば、その時点で両者がつながってしまいます。返金はプライベートなウォレット自身に戻し、そのうえで資金を入れたときと同じ慎重な経路でSOLを移しましょう。

残ったダスト(少額残高)も同じ問題を抱えています。古いウォレット5つの少額残高を1つの新しいアドレスにまとめると、5つの履歴が一度に統合されてしまいます。

スパムトークンと不要なNFT

Solanaは手数料が安いため、頼まれてもいないトークンや圧縮NFTを何千ものウォレットに低コストで送りつけられます。フィッシングサイトへのリンクが含まれているものもあれば、どのウォレットが反応するかを確かめるためだけに存在するものもあります。

売却、バーン、リンクを開くといった形でこれらに触れると、ウォレットが稼働中であることを示すトランザクションに署名することになります。誰が管理しているかの手がかりを与えることもあります。多くのウォレットアプリではスパムを非表示にできます。非表示はローカルの設定でオンチェーンに痕跡が残らないため、最も安全な選択肢です。

名前、ラベル、消えないメモ

読みやすい名前は便利に感じられます。しかし公開台帳の上では、名札のように働きます。

  • ドメイン名がアドレスを指していれば、誰でも単語を入力するだけでそのウォレットの全履歴を見られます。
  • プロフィールのリンクをSNSやプロジェクトのダッシュボードに載せると、アドレスが公開されたアイデンティティになります。
  • メモは、書いたことを忘れた後もずっとトランザクションに残ります。

これらは、知られても構わないウォレットだけで使いましょう。プライベートなウォレットには名前もプロフィールもメモも付けないことです。

秘匿送金(Confidential Transfer)で隠せるもの、隠せないもの

SolanaのToken-2022プログラムには秘匿送金(Confidential Transfer)拡張があります。ゼロ知識証明を伴う暗号化を用いて、トークン残高と送金額を外部の観察者から隠します。

これは確かな前進ですが、明確な限界もあります。

  • 送信者と受信者のアドレスは見えたままです。
  • 発行者が拡張を有効にしたトークンにしか適用されず、通常のSOLには使えません。
  • ウォレットの対応はまだ限られており、使えるかどうかはトークンとアプリ次第です。

金額が隠れればパターン照合は難しくなります。ただし、金額を隠すだけではアドレスは匿名になりません。

台帳と同じくらい通信経路も重要

ウォレットアプリはRPCサーバーを通じてネットワークとやり取りします。アプリが更新されるたびに、あなたのアドレスに属するSOL残高、すべてのトークンアカウント、最近の署名をサーバーに問い合わせます。RPCの運営者は、それらの問い合わせをあなたのIPアドレスとともに確認できます。

自前のSolanaノードを動かすには、ほとんどの人が持っていないほどのハードウェアが必要です。そのため、現実的な対策は他のネットワークとは異なります。

  • ウォレットの通信をTor経由にする。 RPCサーバーに見えるのは自宅の回線ではなく出口リレーになります。
  • 公開用とプライベート用でウォレットアプリやブラウザプロファイルを分ける。 両者の問い合わせが同じセッションで流れることがなくなります。
  • ウォレットが対応していれば、RPCエンドポイントを意識して選ぶ。 アプリに最初から設定されているものをそのまま受け入れないようにしましょう。

SOLをミキシングして古いウォレットと新しいウォレットを切り離す

ここまでの内容は、すでに存在するウォレットを守るためのものです。最も難しいのは、既知のウォレットからプライベートなウォレットへ、両者の間に目に見える橋を作らずに価値を移す段階です。SOLミキサーはまさにこの段階のためにあります。Solanaタンブラーや匿名化サービスと呼ばれることもありますが、考え方は同じです。

SOLは、そのミックスのために作成された使い捨てのアドレスに送られます。あなたが選んだ待機時間の後、入力した送付先に新しいSOLが送られます。送付先は、最初のトランザクションから手数料とレントに十分なSOLを持つ、まっさらなプライベートウォレットにできます。

効果を最大限に引き出すには:

  • 履歴のない送付先を使う。 新しく作ったキーペアが理想です。
  • 待機時間は長めに設定する。 そうすれば両側の間隔が数分ではなく数時間になります。
  • 新しいウォレットからは、ミックスした額とは異なる金額で使う。
  • 署名済みの保証書(Letter of Guarantee)を保存する。 署名は標準的なメッセージ検証ツールで誰でも確認できます。手順は保証書ガイドで説明しています。

Solanaユーザーからよくある質問

Solanaを匿名で使うことはできますか?

はい、注意すれば可能です。アドレスには名前が付いていないため、大切なのはアドレス同士を切り離しておくことです。各プライベートウォレットにはあなたとつながりのない出どころから資金を入れ、取引所や名前付きのプロフィールから遠ざけ、ウォレットがネットワークと通信する際にはIPアドレスを保護しましょう。

Solanaのトランザクションは追跡できますか?

はい。送金、スワップ、アカウント作成はすべて公開されています。ウォレット同士で資金をやり取りしたり、手数料支払者を共有したり、レントの返金先が同じだったりすると、追跡は簡単になります。

SolanaはEthereumよりプライバシーが高いですか?

どちらのネットワークもアドレスを隠しません。Solanaにはトークンアカウント、レント、手数料支払者による追加のつながりがあります。Ethereumにはガス代の資金調達という別の問題があり、Ethereumを匿名で使う方法で解説しています。

トークンアカウントを閉じれば履歴は消えますか?

いいえ。閉じるとアカウントは現在の状態から削除されますが、過去のトランザクションはすべて台帳に残ります。クローズ用トランザクションには、レントの返金先も記録されます。

メインウォレットを明かさずにSPLトークンを受け取れますか?

はい、受け取り用のウォレットがメインウォレットと分かれていれば可能です。送り手には、レントに十分なSOLをプライベートに用意した新しいアドレスを伝えましょう。メインウォレットから代わりにトークンアカウントを開いてはいけません。

ステークアカウントでウォレット同士が結び付きますか?

結び付く可能性があります。ステークアカウントには、管理と引き出しを許可されたアドレスが記載されています。プライベートなウォレットから資金を出したステークの権限者にメインウォレットを設定すると、両者が結び付きます。

1つのシードフレーズですべてのSolanaアカウントがつながりますか?

オンチェーンではつながりません。異なる導出パスのアカウントは無関係に見えます。つながるのは、トランザクション、手数料の支払い、レントの返金がアカウント間を行き来したときだけです。

参考資料

Solana のミックスを始める →